十二支の話 -校長室より-

 新しい年を迎え、3学期の始業式では次のような民話を紹介し、児童に話をしました。
 昔々、ある年の暮れに、神様が動物たちに「元日の朝、1番から12番目に新年のあいさつに来たものを1年交代で順番にその年の動物の大将にする」と言いました。それを聞いた動物たちは元日が来るの待っていました。ところが猫は神様のところに行く日を忘れてしまい、ねずみに聞くと「1月2日の朝」だと嘘の日にちを教えられたので参加することができませんでした。
 体が大きくて歩くのが遅い牛は、夜のうちから支度をしてまだ暗いうちから出発しました。その様子を見ていたねずみは、こっそり牛の背中に飛び乗りました。そんなこととは知らない牛は、元日の朝、1番に神様の御殿に到着しました。大喜びしている牛を迎え入れようと門が開くと、牛の背中から飛び降りたねずみが走って門をくぐり、1番になってしまいました。ねずみに先を越されてしまった牛が2番、そこから虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪の順で到着しました。
 ねずみに嘘をつかれた猫は、今でもねずみを恨んで追いかけ回しています。

 年の初めにあたり、何かの1番や上位になりたいと目標を立てている人もいるかと思います。勝負事には勝ち負けや順位がありますが、順番を競うこととともに大切なのは、目標に向かって着実に努力することです。一日一日の積み重ねの中で自分の成長や頑張りを実感できる経験をしてください。何より重要なのは「昨日の自分を追い越すこと」です。
 ご家庭での子どもへの声かけ・働きかけに参考にしていただければと思います。