ルールとマナーの有り様 -校長室より-

 ご家庭の方や職員の温かい見送りとともに出発した修学旅行。天候にも恵まれ、お土産とたくさんの楽しい思い出を抱えて、6年生が帰ってきました。今回は、引率の過程で感じたルールとマナーの考え方についてお伝えしたいと思います。

ルールとは、修学旅行の場面で言えば、「時間を守る」、「風呂場では泳がない」、「単独行動はしない」といったあらかじめ厳密に決められた約束事。北小の児童に限らず、大抵の子どもたちは、大人の注意をきちんと聞いて守れるものです。一方、「電車内の座席は詰めて座る」とか、「バス内にゴミが落ちていたら(自分のではなくても)拾う」とか、「食後の皿は片付け易いようにまとめておく」といった、生活していく中で心がけると気持ちよく暮らしていける(社会や他者への思いやり)マナーについては、子どもたちの中でいささか温度差があるように思えました。
 マナーは、その場その場の状況にもよりますし、生きていく中で少しずつ覚え、広げていくものです。すぐには身に付けられるものではなく、積み重ねていきながら、自分が気持ちよく過ごせたり、人に感謝されたりして、心で感じていくものだと思います。そうした意味では、今回の様々な経験が、6年生の児童にとって社会の入り口にふれる良い機会となればと感じた修学旅行でした。

 出発式と到着式で6年生に話した「五感+㌁」の話。
 『肝心なことは目には見えない、心で見よう』ということの一例として、この修学旅行の経験が、子どもたちの学びに結びついてくれればと思っています。